Q & A

どうして虫歯はできるのですか?
「虫歯ができた」とよく口にしますが、実際虫歯はどうしてできるのでしょうか?」

歯垢の中には何百万という細菌が巣食っています。この細菌は通常の食事で口にする糖分を食餌とします。そしてその代謝副産物として酸を排出します。酸は歯の表面のエナメル質を溶かし、象牙質へと浸透して行き虫歯ができます。酸がエナメル質を溶かし、歯の表面に小さな穴があく状態では、まだ痛みは感じられません。冷たい物や甘い物がしみるようになるのは、侵食が象牙質まで達してしまった時です。かなりの痛みを感じるようになったら、神髄が侵されている可能性があります。

このように虫歯は、歯が繰り返し酸の攻撃を受けることで起こるのですが、酸の攻撃とは、実は細菌によるだけのものではありません。あるいは、細菌による酸の攻撃よりも、もっと恐ろしいものがあると言っても良いかもしれません。それは、コカコーラのようなソフトドリンク、スポーツドリンク、さらにはレモン、オレンジジといった種類の飲食物で、これらは驚く程に酸性度が高いのです。胃酸といえば、酸性度が非常に高いことはご存知でしょう。そしてレモン、酢、コカコーラ、ペプシといった飲食物の酸性度は、胃酸の酸性度とほとんど変わりないのです。

どれだけ歯が酸の攻撃を受けるかは、一日どれだけ糖分を含んだ食べ物、酸性度の高い飲食物を口にするかに関係してきます。一日3回の食事だけだとしたら、酸による攻撃は3回だけですが、朝食と夕食の間に6回甘い物を口にするとしたら、酸による攻撃は9回に跳ね上がります。この上コカコーラを朝と夕方に1回づつ飲んだら、酸の攻撃は11回となります。このため歯科医は、特に糖分を含んだ食べ物、酸性度の高い飲み物などの間食は、最小限に留めるようにアドバイスするのです。生涯虫歯のない歯でいることは不可能ではありません。また生涯自分の歯で食べられるよう、歯の健康を考えることはとても大切です。

歯磨きには、電動歯ブラシを使った方が良いのですか?
「電動歯ブラシを使ったら、手で歯磨きをするよりきれいに磨けますか?」

という質問を最近良く受けます。大抵の場合歯科医師は、「いいえ、手で磨くのでも問題ありません」と答えてから、こう続けると思います。「ただし一日最低2回、少なくとも2分から3分正しいテクニックで歯磨がきちんと行えている人の場合です」。

電動歯ブラシ、普通の歯ブラシのどちらを使用したとしても、歯磨きはきちんとできるはずなのです。しかし残念ながら、私達は手で行う毎日の歯磨きを、きちんとできないでいることが多いようです。アメリカで普通の歯ブラシを使用する人を対象にして行われたある調査によれば、ほとんどの人が毎日の歯磨きに費やす時間は、たった30秒から1分程だそうです。すみずみまできちんと磨けるヘッドの小さい歯ブラシで正しく歯磨きをしようとすれば、もっと時間はかかるはずです。また、30秒から1分といったような短い時間では、歯磨き粉に含まれているフッ素が効果を及ぼすには十分ではありません。

最近発売されている電動歯ブラシには、歯磨きを正しく行われるための様々な機能が見られます。そして患者の方々の中にも電動歯ブラシに替えてから、歯磨きが正しく行われるようになり、口腔衛生が改善されたような例も見られます。では電動歯ブラシには、どういった特徴があるのでしょうか:

タイマーは、2分たつと歯磨きをしている人にそれを知らせてくれます。これによって歯磨きに十分時間をかけているかどうかの目安になるでしょう。プレッシャー・センサーは、もし必要以上に歯ブラシに力を入れた場合、歯ブラシの動きを一時的に止める仕組みです。手で磨く場合、力を入れてエナメル質をこすることで、その歯を磨耗させてしまうことがありますが、プレッシャー・センサーはこういった問題を解消してくれるでしょう。歯ブラシのヘッドが小さいことから、歯磨きが狭い所や奥の方までゆきとどきます。3Dモーションと呼ばれる多角的、かつ理想的な動きは、正しいテクニックで歯磨きを行なわないことによる弊害を解消します。また、手、指先等に障害がある方、手先のコントロールがうまくいかないようなお年寄りの方には役に立つでしょう。最新のテクノロジーを使用している物としては、液晶画面がハンドルに組み込まれている物があげられます。使用言語13ヶ国語中には日本語語も含まれており、情報をわかりやすく画面で表示してくれます。

電動歯ブラシを使った方が良いのかどうか迷っている方は、歯科チェックの時などに、医師に相談してください。

歯が痛くないのに、「歯科検診は6ヶ月に1度はするように」と言われました。本当に歯科検診は必要ですか?

歯は例え痛みがなくても、病気にかかっている可能性はゼロではありません。皆さんが自分で、歯や歯肉に問題があるのではないかと自覚する頃には、もうすでに病気は進行していて、緊急な治療が必要となっているのです。

歯科医師は、歯痛やその他の不快な症状を皆さんが自覚する前に、それを予防したいと考えており、これが検診の意義であり現代の歯科医療なのです。歯科医療は、過去30年間でずいぶん変化してきました。歯科医療で今一番重点が置かれている分野は、予防です。早期予防により子供達は、詰め物を必要とせず、一生健康な白い歯でいることが可能ですし、また、今からでも予防を怠らず歯の健康に留意すれば、一生自分の歯でおいしい食事を楽しめるのです。定期的な検診を受けることで、問題は早期に発見され、歯を抜かざるをえないというような状態も無くなってくるでしょうし、早期治療により、難しい治療を受ける必要はなくなり、それに関わる高額な治療費の出費も無くなるでしょう。

検診は一般的に、6ヶ月に1回の割合で受けることをお薦めします。歯科医師は、歯、顎、頬、口蓋、喉、舌、唇に異常がないかを調べます。歯については、新しく虫歯はできていないか、あるいは、すでに詰めてある部分に問題がないか等を検査します。歯肉も歯と同様にとても重要です。たいていの人が歯周病に気がつかないのは、それがほとんど痛みを伴わないためです。歯周病は、虫歯がひとつもない人にも起こるので、油断はできません。検診時では、約2年に1回レントゲンを撮ることをお薦めします。レントゲン写真により、、肉眼では見えない部分、つまり、詰めた物の下、歯と歯が隣接している場所、歯根やその周辺の問題が発見できます。その他、医師は必要とあれば歯のクリーニングを行い、歯垢、歯石を取り除きます。どんなに丁寧に歯磨きをする人でも、大抵どこかに磨き残しがあり、歯垢や歯石がたまるものです。歯垢とは、無色でねばねばした膜のようなもので、歯の表面に付着します。この歯垢の中には何百万という細菌が巣食っており、この細菌が虫歯、また歯肉炎、歯周病を引き起こす原因となります。歯垢が取り除かれないままでいると、歯石という硬い物になります。歯石の表面はザラザラしているため、さらに歯垢が付着しやすくなるという悪循環が起こります。歯石となると、これはもう毎日の歯磨きで取り除くことは不可能となるので、歯科医師に取り除いてもらわなければなりません。

歯医者に長い間行っていなかったという方は、まず検診から始めてみてください。そして半年に1度、あるいは最低1年に1度の検診を習慣づけるようにしたいものです。

最近自分の口臭が気になります。どうしてでしょうか?

「気になる他人の匂い」という日本化薬による調査では、男性、女性とも口臭を1番にあげています。口臭の原因は様々で、大きく分けると、食物が原因の口臭、自覚臭、生理的口臭、病的口臭、の4つが挙げられます。

食物が原因の口臭:にんにく、ねぎ、酒、たばこなど臭いの強い物を飲食した時おこるものですが、時間と共に消えていきます。

自覚臭:他人が感知できないにも関わらず、本人が感じる口臭で、精神的要因によるとも言われていますが、その実態ははっきりとは解明されていません。生理的口臭:誰にでもある口臭です。朝起きた時、老齢と共に発生する口臭等がこれにあてはまり、主に舌の奥の方に白く付着している舌苔(ぜったい)が原因となります。舌苔は、細菌及び、その代謝産物から成り立ち、唾液が不足したり体調が悪かったりすると、それが厚くなる傾向があり、そうすると口臭が気になるようになります。歯ブラシ等を使って舌磨きすると、舌全体がピンク色になり効果がありますが、舌苔は通常病気ではなく完全に除去することはできません。またある程度の舌苔は口腔内の細菌の生態係を保っているとも考えられます。

病的口臭:口腔内、もしくは体の病気が原因で生じる口臭で、口腔内に原因のあるものが80%以上と言われています。口の中には約200種類前後、数にすると数十億という細菌や微生物が存在します。この細菌は、酸素がたくさんあると活発に活動するタイプと、逆に酸素が少ないと活発に活動するタイプがあります。口臭の原因となるのは後者で、この細菌が活発に活動すると口臭が目立ってきます。普通は酸素を十分に含んでいる唾液の殺菌力で口臭が発生しないよう菌類がバランスを保ち、増殖も抑えられていますが、唾液の分泌が鈍ると、口の中がかわき(ドライマウス)、酸素の量が減っていきます。こうなると口臭の原因となる細菌が大活躍して口臭が漂い始めるわけです。現代人にドライマウスが多いのは、ストレスや不規則な食生活に起因するとも言われており、また朝食をとらない、良くかまない、硬いものより軟らかいものを好む、あまりしゃべらない、一日中エアコンの部屋にいる(自立神経の働きが乱れる)等も、唾液の分泌を少なくする原因ともなります。一方例え唾液が十分に出ていても、虫歯や隙間のあいているクラウン、または歯並びの問題、歯肉炎、歯周病などが有る場合は、食べかすがたまって細菌の繁殖を促したり、細菌の住家となる歯垢が多く付着する等で口臭発生の大きな原因を作ります。

このように唾液の分泌を抑えたり、口腔衛生がきちんと行われなかったりすることが、口臭の大きな要因となります。つまり歯科医院に定期的に通い、検診及び歯石除去を受けるという習慣をつけることは、歯の健康だけではなく、口臭を防ぐことにもつながります。

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